キーマンに会う前に顧客を知る
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飛込み訪問をするにしても、事前に顧客のことが分かっているといないとでは太きな差が出る。
何の予備知識もない場当たり的な飛込みでは、守衛所や受付で門前払いを食う確率が高く、個人住宅ではドアも開けてもらえない。
逆に少しでも情報があれば話の切り出し方も違ってくるし、第一、セールスマンに気持ちの余裕ができる。
そこで、飛込み先を決めたら、キーマンに会う前にできる限りその会社(個人住宅)の雰囲気をつかみ、情報を仕入れることだ。
つまり、(1)話材をつくる(2)顧客の情報をつかむ(3)キーマンの名前を知る などをオフィスに入る(個人住宅のドアをたたく)前に行うのだ。
ここでは顧客を知る5つの方法を挙げておく。
(1)商店の場合
セールスマンにとって商店は比較的情報収集がしやすい顧客である。
セールスマンはまず、客であるかのように店内を見て回る。
そこで、
- 店の広さ
- レイアウト
- フェイスゾーン(ゴールデンライン)の陳列商品
- 商品の傾向(たとえば衣料品なら若年層向け、中高年向きなど)
- 品揃え状況(サイズ、メーカーなど)
- 価格帯
などを目でチェックし、予備知識とする。
そうするうちに必ず店員が「いらっしゃいませ。どんな商品をおさがしですか」などと話かけてくるはずである。
その時すかさず「店長(社長)さんはどなたですか」と名前を聞く。
キーマンが店にいればすぐに取次いでもらい、不在であれば一旦辞去して電話を入れる。
「○○店長をお願いします」こうすれば面談率は間違いなくグンと高くなる。
(2)工場の場合
中小企業の工場は、1階が工場で2階の一部分が事務所になっているなど、工場に入りやすい。
そこで工場の入口から中を覗いたり、図々しく入ってしまう。
そこで、
- タイムカードを見る(従業員数が分かる)
- 機械・設備を見る
- 製品、仕掛品を見る(何を造っているか)
- 出入りの業者を見る
これだけの情報があれば、セールスマンの勘で顧客の事業内容や規模、業績などをイメージすることができる。
工場に入って行けば必ず誰かから「どなたですか」と声を掛けられる。
その人に社名と来意を告げて担当者の名前を聞き出す。
工場の人は意外に親切で、名前や肩書きをすぐに教えてくれるものである。
そのあとで事務所を訪ね、自ら名乗る前に「○○部長さんはいらっしゃいますか」と切り出す。
中小企業の場合は、この方法でほとんど商談できるはずだ。
大手の場合は守衛所があって、いきなり中に入れないから、事前に電話で担当者の名前と肩書きだけを確認し、守衛所で改めて面会を求めると良い。
このときも、出入りする業者の車を見たり会社便覧などで事業概要をつかんでおけば、予備知識としては十分である。
無人受付の場合
受付の手間やコスト低減を図るために、無人受付を設ける会社が多くなっている。
オフィスの入日を入ると、電話機と横にシートがハードファイルなどに挟んで置かれている。
これは飛込みセールスをする側にとって、非常に有難いシステムである。
第1のメリットは組織の全貌がひと目でつかめること。
時には関連(系列)会社の部署名も入っており、売込先がイメージしやすい。
第2は役員や部門長、担当者名が分かり、正接本人にコンタクトできることである。
受付で門前払いをされるケースは確実に減る。
セールスマンはまず、シートにかかれている組織図を全部自分のノートに書き写すことだ。
部署名、担当者名はもちろん内線番号まで書き留める。
これを持ち帰って、改めて目ざす人に直接電話をする。
たとえ担当者でない人につながっても、担当者の名前を教えてくれるし、電話を回してもらうこともできる。
(4)雑居ビルの場合
大きなビルになると、1つのフロアにいくつもの会社が入居している。
また、目ざす会社がいくつかのフロアに分かれて入居しているケースも少なくない。
こうしたケースで、事前に顧客やキーマンの情報を入手するには、次のような方法がある。
1つは、オフィスの前をウロついて、出てきた女子社員などに尋ねる方法である。
来意を告げて担当者名を開けば簡単に教えてくれるし、中にはオフィスに戻って取次いでくれる人もいる。
もう1つはフロアが別になっている場合に、わざと違う部署を訪ねる方法だ。
これは前述した工場に入っていくやり方の応用編で、担当者名を容易に知ることができる。
また同時に、入った部署の様子から会社全体の雰囲気や業績の善し悪しなどをつかめるメリットがある。
(5)個人住宅の場合
一戸建住宅の場合は、次のポイントをチェックする。
- 敷地の広さ
- 住居の大きさ、玄関の広さ
- 庭の広さ、植木の数
- 自家用車の車種、車庫の広さ
- 洗濯物の内容
などである。
これらをチェックすれば、顧客の購買能力や家族構成などを推測できる。
マンションの場合は、
- 外観の新しさ(古さ)
- 各戸のベランダの幅
- 郵便受けや玄関のネームプレート
などを見る。
築年数や個別の広さ、家族構成がつかめ、訪問先を絞り込むこともできる。
また個人住宅の場合は、飛込み先で他の顧客の情報を仕入れることも可能である。
事前に顧客を知るための10か条
- 大手顧客は会社便覧などで事業概要をつかめ
- 商店や工場には図々しく入れ
- 商品や製品の陳列・在庫状況をよく見よ
- 機械、設備を目でチェックせよ
- 社員にキーマンの名前と肩書きをズバリと聞け
- わざと間違えて入って行くのも手だ
- 現場の人ほど、セールスマンには親切だ。素直に尋ねよ
- 外をウロついて、外観や、案内板から情報をつかめ
- 飛び込んだ先で次の訪問先の情報を仕入れよ
- 伝聞情報は自分の目で再度確かめよ
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