本論の展開
悪質営業マンのあまりの急増ぶりに、飛び込み営業の法律規制が強化された。かつての飛び込み営業手法の多くは、法律違反になってしまった。
過去に許された営業手法でも現在は法律違反となり、裏を返せば「飛び込みセールスはするな」とも思えてしまう…。
この難問をクリアして、営業成績を増進できる手法の開発が必要となった。もちろん、法律違反しない正しいセールス法をまとめたのが本書である。
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失敗する営業マンはどういうことをやっているかというと、ほとんど例外なく、カタログを広げてセールスポイントの大安売りをしている。
「これをご覧いただければお分かりになると思いますが、お値段はこんなにも得です。
それに、性能も抜群ですし、お子さんからお年寄りまで簡単に使える便利さもあります。
デザインだっていいでしょう。
最新のデザインを採用してますから、こんなにもかっこよく仕上がっています。
お客様にはこれが一番向いていると思いますが、いかがでしょうか」
セールスポイントを強調したい気持ちは分かる。
だが、こういう展開をしてはいけない。
セールスポイントを立て続けに訴えたら、売れるものもれなくなってしまうのだ。
それと、自分の意見を述べるのもよくない。
それは、お客様の立場になれば分かるはずである。
自分勝手な考えを押し付けようとする営業マンを快く思うだろうか?
きっと、「早く帰ってくれえ」と言いたくなるはずだ。
だから、本論を展開する場合も、自分の都合、自分の考えを中心に展開してはならない。
常にお客様の知りたいことを話題の中心に置きながら、知っていることでもお客様が関心を持っていないことはしゃべらない。
この姿勢が大切である。
ところが、自信のない営業マン程よくしゃべる。
何かをしゃべっていないと断られるのではないかという不安から、お客様が関心のないことまでしゃべる。
そして、やたらとセールスポイントを打ちまくっては、自分の意見を押し付けようとする。
これは自信がない証拠であるが、そんなことをすれば、商談の的が絞れなくなって、決まる商談も決まらなくなってしまう。
「お客様が黙ったときには、どうしたらいいんですか?」
と、聞かれれば、
「そういう時には黙って下さい」と答えます。
お客様が黙ったら、こっちも黙る。
沈黙の中で目と目があったら、まばたきだけしてあとは黙っている。
ただひたすら、お客様が口を開くのも待つ。
こちらから先に口を開いたら負けである。
「沈黙には沈黙を」なのだ。ときには、こういうテクニックも必要である。
そういう芸当を出来るのも、お客様の心理をしっかり掴んでいるからこそのことで、
そうでなければ沈黙に耐え切れず、ああでもないこうでもないと余計な事までしゃべり始め、挙げ句の果てには自分の意見を述べたりする。
そういう押し付けがましさがお客様には一番嫌われるのだ。
ともかく、自信のない営業マンほどよくしゃべる。
これを戒めの一つにしたいものである。
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